Mikkeller Blackhole

Mikkeller Blackhole(ミッケラー・ブラックホール)。
デンマークの醸造会社、ミッケラー社が中核商品に位置づけるインペリアルスタウト。注ぐと名前の通りの真っ黒な液体で、少しとろみがあるように感じる。香りは甘みのある焙煎香で、コーヒーにも似るがもう少しクセの強い感じ。口に含むと最初にミルクコーヒーのような甘みが一瞬感じられるが、その後に濃い苦味、焙煎香、カカオ、完熟バナナなど、様々な味が顔を出す。グリーンフラッシュのダブルスタウトにも似ているが、こ

ちらの方が甘みがあるように思える。さらに、飲むほどにアルコール感が強く感じられ、喉に絡みつく。
これは色んな意味で人を選ぶビールだと思う。まず、度数は13.1%とビールの中では群を抜いて高アルコール。そしてこの独特の甘みと苦味、かなりクセのある味わいと、大分ハードルが高い。しかし、虜になる人は離れられなくなるだろうほどの魅力は確かにある。値段も高いが、普段のビールに飽きた人は是非一度試してみることをオススメする。

ちなみにこのミッケラー社、独自の醸造所を持たない所謂「ジプシー」な会社で、独自のレシピを手に他の醸造所を間借りしてビールを醸造しているらしい。このビールは、ベルギーのプルーフ醸造所で醸造されている。他にも独特のビールを数多く展開しているが、中でもこのブラックホールはシリーズ化されており、ウイスキーやテキーラ、ワインなどの樽で熟成させたバレル・エイジドと呼ばれるものが6種類存在する。恐るべきチャレンジ精神と貪欲さだ。